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執筆者の写真Eiji Hagiwara

経営に必要な「会計学」⑭

稲盛和夫氏の“会計学”からの学び

◎完璧を期せば、

   間違いが目に飛び込んでくる

・会計に限らず、仕事で必要な資料

やデータは、完璧であってこそ価値

があるものになります。

急いでいるからといって、慌ててつ

くったり、あるいは人任せにしたよ

うな、いい加減な資料では、少しも

役に立たないばかりか、かえって重

大な判断ミスを招くことになるから

です。

「完璧を期す」とは、事前に資料の

内容を十分に検討し、上司から急に

質問されても、自信を持って答えら

れるレベルでなくてはなりません。

完璧を期して真剣に仕事に取り組ん

でいると作成した資料に誤りがあれ

ば、見直した時にそのミスが自然と

目に飛び込んでくるのです。

これは自分の仕事だけではなく、

他の人が作成した資料でも同じです。

隅々まで資料に目を通さなくても、

間違いや矛盾のある数字が、まるで

助けを求めてくるように目に飛び込

んでくるのです。


◎見るポイント

・熟練した目を持つことで、資料の

内容に誤りがあれば見つけることが

できることになります。

その熟練した目とは、やはり経験値

であると思います。

その経験値ですが、年数をかければ

自然に身についてくるものではあり

ません。

いくら年数をかけても無意識で(何

も考えずに経験するだけ)で行って

いると、熟練した目を持つための経

験値は増えてこないのだと思います。

単純作業でも、創意工夫をして、

前回よりも今回、今回よりも次回を

より良いものにしていくには、どこ

を見るポイントにして意識をしてい

くかです。

私たちは数字を見るのが仕事ですが、

出来上がった資料をみて、自然にそ

の数字が大文字となって目に飛び込

んでくる、というような熟練した目

を持つように日々努力します。



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