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執筆者の写真Eiji Hagiwara

経営に必要な「会計学」⑮

稲盛和夫氏の“会計学”からの学び

◎数字の意味をわかるには、

現場を知る必要がある

・会計の数字は、現場のみんなの仕

事ぶりを映し出す鏡です。

現場の一人一人が、額に汗して働い

た結果が、実績としてあらわれるの

ですから、採算表や決算書の数字は、

私たちの汗と努力の結晶と呼べるも

のです。

会計数字はおのおのの現場における

仕事の結果であり、従って、その数

字の意味するところを正しく理解す

るには、その元である「現場」のこ

とについて、詳しく知っておく必要

があります。

例えば、製造部門ではどんな材料を

使って、どういうプロセスでつくっ

ているか、など詳しく知ったうえで、

現場の実態や雰囲気を正しく把握し

ておく必要があるのです。

そうすれば、現場の問題点や改善点

がすぐに頭に浮かび、問題がすぐに

解決できるようになるのです。


◎現場主義、現物主義

・「決算書」「試算表」の数字から

『何が見えるか』です。

経営者は、日々現場で業務をすると

いうことはできません。

しかし現場の状況を常に頭に入れて

おくことはできます。

「決算書」「試算表」を見て、何が

増えて何が減っている、この数字が

変われば売上も変わる、この経費が

減れば利益が増える、という“経営

者の目線”を常に持つ必要がありま

す。

 私の役目は、「決算書」や

「試算表」から見なくてはならない

その“経営者の目線”を経営者とと

もに見て、その問題点を指摘し、

改善策を見出すことであると思って

います。

そのためには、帳簿を作り出す担当

者は、常に現場で何をしているかを

確認しておく必要があります。

経理の担当者が現場を知らない、

見たことがない、ことが無いように、

常に『現場主義、現物主義』を貫い

ていくことに努めていかなくてはな

りません。


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