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執筆者の写真Eiji Hagiwara

経営に必要な「会計学」⑯

稲盛和夫氏の“会計学”からの学び

◎経営を筋肉質にする

・会社は、そこで働く社員の生活を

守り、また同時に、株主の期待に応

えるため、厳しい市場競争を勝ち抜

きながら、長期的に成長していく必

要があります。

そのためには、会社の体質を、一流

のスポーツ選手のように、「筋肉質」

にしておく必要があるのです。

「筋肉質」とは、必要な筋肉は発達

しているが、無駄なぜい肉は一切な

い、引き締まった体指します。

会社にとっての筋肉とは、モノ、

金、設備などといった、売上と利益

を生み出す会社の資産です。

一方、売上や利益を生み出さない余

分な資産は、会社のぜい肉となりま

す。売れない在庫や過剰な設備を持

っていることは、お金を寝かしてい

るのと同じであり、体に余分なぜい

肉がついている状態です。

無駄な資産を徹底してそぎ落とし、

今ある資産を最大限に有効活用する

ことで、会社は永遠に発展し続けら

れる「筋肉質」の経営体質となるの

です。


◎キャッシュフローを確認する

・一事業年度を終了した際、決算書

(貸借対照表、損益計算書)とともに

「キャッシュフロー計算書」をしっ

かり見ておきましょう。

・このキャッシュフローとは、会計

年度内の資金の動きを表したもので

す。

内容は次の3つです。

・営業活動によるキャッシュフロー’

 企業の本来の営業活動で発生した

 現金を表す

・投資活動によるキャッシュフロー’

 企業が投資した資金とその回収を

 表す

・財務活動によるキャッシュフロー’

 企業活動に必要な資金の調達、

 返済と株主の還元等を表す。


この「キャシューフロー計算書」を

しっかり読取り、自社のぜい肉はな

いか確認することが必要です。

どの活動によって資金が廻っている

のか、廻っていないのか。

廻っていればいいのですが、廻って

いなければ無駄なぜい肉を早めに処

理してしまうことも重要な経営のポ

イントです。

・決算書に必ず「キャッシュフロー

計算書」を出し、経営者はじっくり

眺めて、次に何をするかを検討する

必要があるのです。

しっかり寄り添い一緒に何をするべ

きかを考えていきます。



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