稲盛和夫氏の“会計学”からの学び
◎当座必要なものを、
必要
な量だけ購入する
・「必要なものを、必要な時に、
必要な量だけ購入する」
これを『当座買い』といいます。
原材料・部材・消耗品などの資材品
一括で大量に購入をすれば安くなる、
また、価格変動が激しいものは、安
い時にまとめて仕入れると得をする
と考えがちです。
常識的には「まとめ買い」の方が得
に見えます。
しかし、実際はそうではありません。
たくさんものを買えば、つい無駄に
使ってしまい、余分なモノを管理す
るコストも必要になります。
さらに、お客様の仕様が変わればそ
の部材を使わなくなり、全て無駄に
なってしまいます。
『当座買い』をすれば、手元に必要
な量しかないので、節約して大切に
使い、余分な管理コストもかかりま
せん。
『当座買い』は、まとめ買いよりも
トータルでは安くなるのです。
◎大量購入と当座買い
・経営者の方は「利益は出ているの
にお金が残っていないのはなぜ」と
聞かれることがあります。
利益がでているかどうかは
「損益計算書」で説明します。
「損益計算書」は、売上、仕入、
人件費、経費等収支状況を表します。
一方お金の有無、資産や負債などの
有無については「貸借対照表」にて
説明します。
つまり、利益があるのと資産(財産)
の有無とは異なるのです。
また、貸借対照表においても、現預
金の有無は、その他の資産負債の増
減に関係しています。
現金商売の場合、売上があれば現金
の増加となりますが、掛売の場合、
売上とその入金となる日が異なりま
すので、現金が増えたことにはなり
ません。
仕入も現金を支払った段階で経費と
なるものばかりではありません。
製造においては、製品として販売さ
れるまで棚卸資産として、貸借対照
表に記載され、仕入れたものが経費
として損益関係に影響するのは、
その商品が販売されたときになりま
す。
大量に安く購入したから経費が少な
くて済むと思われますが、確実にそ
の商品が販売されて初めて経費とな
るのです。
その販売される間は、その製品や商
品の置き場所、置く場所のの管理
(管理する人の人件費)も関係し、
余分な出費へとつながるのです。
必要な時に必要なだけ購入する。
極力この考え方をもとに、経営
(事業)をしていただきたいですね。
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