top of page
検索
執筆者の写真Eiji Hagiwara

経営に必要な「会計学」⑱

稲盛和夫氏の“会計学”からの学び

◎当座必要なものを、

必要

な量だけ購入する

・「必要なものを、必要な時に、

必要な量だけ購入する」

 これを『当座買い』といいます。

原材料・部材・消耗品などの資材品

一括で大量に購入をすれば安くなる、

また、価格変動が激しいものは、安

い時にまとめて仕入れると得をする

と考えがちです。

常識的には「まとめ買い」の方が得

に見えます。

しかし、実際はそうではありません。

たくさんものを買えば、つい無駄に

使ってしまい、余分なモノを管理す

るコストも必要になります。

さらに、お客様の仕様が変わればそ

の部材を使わなくなり、全て無駄に

なってしまいます。

『当座買い』をすれば、手元に必要

な量しかないので、節約して大切に

使い、余分な管理コストもかかりま

せん。

『当座買い』は、まとめ買いよりも

トータルでは安くなるのです。


◎大量購入と当座買い

・経営者の方は「利益は出ているの

にお金が残っていないのはなぜ」と

聞かれることがあります。

利益がでているかどうかは

「損益計算書」で説明します。

「損益計算書」は、売上、仕入、

人件費、経費等収支状況を表します。

一方お金の有無、資産や負債などの

有無については「貸借対照表」にて

説明します。

つまり、利益があるのと資産(財産)

の有無とは異なるのです。

また、貸借対照表においても、現預

金の有無は、その他の資産負債の増

減に関係しています。

現金商売の場合、売上があれば現金

の増加となりますが、掛売の場合、

売上とその入金となる日が異なりま

すので、現金が増えたことにはなり

ません。

仕入も現金を支払った段階で経費と

なるものばかりではありません。

製造においては、製品として販売さ

れるまで棚卸資産として、貸借対照

表に記載され、仕入れたものが経費

として損益関係に影響するのは、

その商品が販売されたときになりま

す。

大量に安く購入したから経費が少な

くて済むと思われますが、確実にそ

の商品が販売されて初めて経費とな

るのです。

その販売される間は、その製品や商

品の置き場所、置く場所のの管理

(管理する人の人件費)も関係し、

余分な出費へとつながるのです。

必要な時に必要なだけ購入する。

極力この考え方をもとに、経営

(事業)をしていただきたいですね。

 


閲覧数:19回0件のコメント

最新記事

すべて表示

経営に必要な「会計学」㉑

稲盛和夫氏の“会計学”からの学び ◎売れる見込みのない在庫は、 早く処分する ・在庫をよく調べてみると、売れる 見込みのない製品が倉庫の奥に残っ ていることがあります。 製品はお客様に買っていただいて初 めて価値があるのです。買ってもら えない製品は、いくら優れていると...

経営に必要な「会計学」⑳

稲盛和夫氏の“会計学”からの学び ◎在庫は可能な限り持たない ・在庫を持っておく方が、営業はお 客様から注文があった場合にすぐに 納品ができ、製造も計画的に生産が できて良いという意見があります。 営業・製造の立場からみればそうか もしれませんが、会社全体からみれ...

経営に必要な「会計学」⑲

稲盛和夫氏の“会計学”からの学び ◎経費は予算ではなく、 必要に応じてそのつど使う ・『予算制度』には大きな落とし穴 があります。 『予算制度』は次年度の目標とする 売上や利益を実現させるために、 これくらいの経費が必要と事前に計 画し、それに従って事業を運営して...

Comentarios


bottom of page