稲盛和夫氏の“会計学”からの学び
◎在庫は可能な限り持たない
・在庫を持っておく方が、営業はお
客様から注文があった場合にすぐに
納品ができ、製造も計画的に生産が
できて良いという意見があります。
営業・製造の立場からみればそうか
もしれませんが、会社全体からみれ
ば、「できる限り在庫を持つべきで
はありません」製品はお客様に買っ
ていただいて初めて利益を生むもの
です。
それを在庫として置いておくことは、
会社のお金を寝かしているのと同じ
です。
その上、倉庫代や金利などの余計な
費用までかかります。さらに在庫の
市場価格が下がったり、商品価値が
なくなってしまうこともあるのです。
それ故、「可能な限り在庫を持たな
い」ことを経営の基本としています。
市場のニーズを的確に先取りした事
業運営を行ない、製造プロセスや出
荷業務の合理化による短納期化に努
めることで、在庫をできる限り消
滅していくことが必要なのです。
◎在庫を極力持たないための工夫が
必要
・在庫を極力持たないための工夫が
必要です。
在庫は商品として顧客に売り上げて
初めてお金にかわります。
‘在庫はカネ'ということを認識し、
日々在庫を極力待たないための創意
工夫をしていきましょう。
それには、経営者や現場の責任者の
先見の明も必要です。
どの製品や商品がいつ売れるのか、
現状及び先行きの市場のニーズを先
取りした経営を行なう必要がありま
す。在庫を極力持たないための決め
手の一つです。
また、製造の工程や商品の購入、
販売における業務を創意工夫により
合理化し、より早く、より短い時間
で対応することも必要です。
単純に作ればいい、売ればいい、と
いう認識ですと、知らない間に在庫
は膨れてきてしまいます。
関わる者すべてが意識的に在庫の管
理をしていくことが求められるので
はないかと思います。
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