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執筆者の写真Eiji Hagiwara

経営に必要な「会計学」⑳

稲盛和夫氏の“会計学”からの学び

◎在庫は可能な限り持たない

・在庫を持っておく方が、営業はお

客様から注文があった場合にすぐに

納品ができ、製造も計画的に生産が

できて良いという意見があります。

営業・製造の立場からみればそうか

もしれませんが、会社全体からみれ

ば、「できる限り在庫を持つべきで

はありません」製品はお客様に買っ

ていただいて初めて利益を生むもの

です。

それを在庫として置いておくことは、

会社のお金を寝かしているのと同じ

です。

その上、倉庫代や金利などの余計な

費用までかかります。さらに在庫の

市場価格が下がったり、商品価値が

なくなってしまうこともあるのです。

それ故、「可能な限り在庫を持たな

い」ことを経営の基本としています。

市場のニーズを的確に先取りした事

業運営を行ない、製造プロセスや出

荷業務の合理化による短納期化に努

めることで、在庫をできる限り消

滅していくことが必要なのです。


◎在庫を極力持たないための工夫が

 必要

・在庫を極力持たないための工夫が

必要です。

在庫は商品として顧客に売り上げて

初めてお金にかわります。

‘在庫はカネ'ということを認識し、

日々在庫を極力待たないための創意

工夫をしていきましょう。

それには、経営者や現場の責任者の

先見の明も必要です。

どの製品や商品がいつ売れるのか、

現状及び先行きの市場のニーズを先

取りした経営を行なう必要がありま

す。在庫を極力持たないための決め

手の一つです。

また、製造の工程や商品の購入、

販売における業務を創意工夫により

合理化し、より早く、より短い時間

で対応することも必要です。

単純に作ればいい、売ればいい、と

いう認識ですと、知らない間に在庫

は膨れてきてしまいます。

関わる者すべてが意識的に在庫の管

理をしていくことが求められるので

はないかと思います。


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